カーディガンの泉

暑くなったと思ったら、冷房との温度差のせいか久しぶりに風邪をひいた。 出かける用事があったので、体を冷やさないようにとカーディガンとストールをバッグにつっこんで出たのだけど、帰りの地下鉄の中でカーディガンをどこかに置き忘れて来たことに気がつ…

猫たちのお気に入り

猫たちは新しい人間や新しい環境は好きではないが新しい物は好きだ。新しい箱があればとりあえず入ってみるし、新しい丸いものは必ず転がしてみる。夫が時々棒やひもを使っておもちゃを作ってやるのだが、そんなときはいつも、作っている間から 「何作ってる…

三次元ピクトさんで新しい交通標識を作る

「ピクトさん」をご存じだろうか。 標識などに使われている人型のイラストのことだ。 「○○注意」とか「○○禁止」とか様々なメッセージを伝えるのに使われている。 こういうやつ。これは横断歩道。メッセージの内容上、ピクトさんにはいろんな目に合わされてい…

夢だからおーきよ

連休中、朝早く(5時前)に目覚めて、テレビなどを見て時間をつぶした後、夫が起きてきて一緒にご飯を食べて、その後眠気が来てソファで昼まで寝たり起きたりするという生活をしていた。 ソファで寝ると眠りが浅いのか、必ずと言っていいほど夢を見る。 あま…

1月5日の絶望

年末には、大掃除をする。 大掃除をすると、家がとても綺麗になる。 とても綺麗になった家で新年を迎える。実にすがすがしい。 正月なので、とても綺麗になった家で雑煮の餅を焼く以外に特に家事もせず毎日を過ごす。実にすがすがしいし、実に楽ちんである。…

犬顔の猫のこと

ヲザワは友達の家からもらってきた猫で、何匹か生まれたうちの最後の一匹だった。つまり他に選択肢はなかったわけで、だからといって特に迷うこともなくその一匹をもらってきた。肩にのせたりしても爪を出さない、気立てのいい猫というお墨付きだった。 だが…

あれ、どうしてます?

年末である。 年末と言えば大掃除。この前テレビを見ていて「これからの掃除はセスキ炭酸ソーダ!」と言われて脊髄反射でセスキ炭酸ソーダをAmazonで注文したのだけど、どうやら同じことを考えた主婦の方々からの注文が殺到しているのか、クリスマスが終わる…

「ツイートが見える」は常識か?

Twitterというツールの使い方は本当に人によって様々だと思う。 私はフォローもフォロワーも1000人くらいのアカウントと、ある限定されたテーマでの100人くらいのアカウントを持っているが、前者は雑多な情報がずらずらと流れてきて、目についたものに適当に…

「ヴェーーーーーーヴォーーーーーギャーーーーーー!」

夫が最近マキシマムザホルモンというバンドを気に入って、自分の部屋や車の中で聞いている。車の中だと必然的に私も一緒に聞くことになる。 「マキシマムザホルモンは歌詞が面白いんだ」と夫が言うので歌詞を見てみると、確かに面白い。でも聞いているだけだ…

川上未映子「ヘヴン」

ヘヴン (講談社文庫)作者: 川上未映子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/05/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (30件) を見るTwitterで知って「愛の夢とか」を読み割と好きなタイプの作家さんかなと思って(「愛の夢とか」読…

パーケンさんという人の「業の肯定」ーキングオブコメディの魅力とは。(2)

キングオブコメディのコントにおける「過剰なまでの礼儀正しさ」について触れ、 「次は、ファンの間では言うまでもないことなのだが、実は本当に「変な人」なのはパーケンさんだったりするという話から、パーケンさんの生きる姿勢とそこから生まれるコントに…

「過剰なまでの礼儀正しさ」ーキングオブコメディの魅力とは。(1)

最近、ももクロ芸人としてパーケンさんがテレビに出るようになって、ライブに行けない地方住みの「パーケン寄りの箱推し」としてはとてもとても嬉しい。YouTubeをのぞくと、コントの映像よりももクロを語るパーケンさんの映像の方が多くアップされているので…

私は「こじらせ系」?「モテない系」?「自意識過剰」?-「脱・詰問系女子」への道

自分という人間のメンタリティを端的に紹介できる言葉をずっと探していた。自分は基本ひねくれた人間だし、物事を斜めから見るところがあると思っている。ドラマや映画では悪役扱いされる脇役の方に感情移入しがちだし、お笑いは全般好きだけど、心を射貫か…

「無償の愛」という「理想」−文月メイ「ママ」のこと

文月メイ「ママ」という歌のことを知ったのは、たぶん誰かのツイートだったと思う。 「児童虐待を扱った歌で、内容が過激ということで放送禁止になったようだが、そこまでするほどのことだろうか」という旨のツイートだったと記憶している。 ふーんと思って…

私にとっての「村上春樹」

「好きな作家は?」と聞かれたことはないが、もし聞かれたら「なんだかんだで村上春樹かなあ」と答えると思う。しかし「おすすめの小説はありますか?」と聞かれたらまず村上春樹の作品は選ばないだろう。正直に言うと村上春樹の作品はほぼ全て読んでいるが…

大いなるボケ映画?「R100」と「私の思う松本人志の魅力」

私はダウンタウンの漫才をあまり知らないのだけど、松本人志という人は私の中で「いつも必ず面白い人」というイメージがある。トーク番組で司会をしている時のコメントはいちいち確実に笑えるし「ガキの使い」の視聴者からのハガキを元に浜田さんと二人でト…

「地獄でなぜ悪い」

Twitterでちょくちょく話題になっているのを見かけていた「地獄でなぜ悪い」。 感想を見ると 「面白かったけど、血がいっぱい出るのが嫌いな人は、おすすめしません」 という声多数。 どちらかといえばまったりとした映画が好みの私としては、アクションもの…

すべて「色紙」が悪いのだ

あるお笑いライブに行ったら、抽選で出演者のサイン入り色紙が当たるというコーナーがあった。 サインが欲しくないわけじゃないのだが「色紙」というものがどうも私は気に入らない。まず持ち帰りに困る。よほど大きいバッグを持っている人でない限り入らない…

「握手会」って難しい

昔から大好きだった岡村靖幸が代官山で握手会を開催するというニュースを見たとき、私が最初に思ったのは「東京の人いいなあ、私も握手したいなあ」ではなく「うわあ気になるけど行きたくないなあ」だった。 パーケンさん言うところの「近づきすぎている!」…

「薄めない方が鮮やかな色を持っていた」かもめんたるの「不気味な」世界

今年のキングオブコントで優勝したかもめんたる。今までそれほど意識して見ていたわけではなかったのだが、一本目の、路上で言葉を売る詩人を痛烈に批判するコントが抜群に面白く、二本目もいちいち言葉のチョイスが面白くコントとしての構成も綺麗だなと印…

「コント・ニュー2013」に見るコントの新しい楽しみ方

「コント・ニュー2013」という番組を見た。 公式サイトには キャラが立っているコント、同じシリーズのコント、同じ設定のコント、同じシステムのコント、ストーリーが続いているコント…いろいろなネタ番組でハマったネタは結局擦られ、続編のコントが見たく…

長野まゆみ「45°」

45°作者: 長野まゆみ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る中学生の頃「少年アリス」の時代にすごくはまっていた作家さん。 ものすごく久しぶりに「レモンタルト」を読み相変わらずBL路線なんだなと…

川上未映子「愛の夢とか」

愛の夢とか作者: 川上未映子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (21件) を見る読んでわかったのは表題作は「愛の夢とか」=「『愛の夢』とか」なんですね。「とか」っていう言葉をつける距離感がいい。物語の主…

映画「凶悪」が私達につきつけるもの

映画「凶悪」を見た。 凄惨な暴力シーンや重たいテーマに入り込めるか不安に思いながら見始めたが、意外と違和感や不快感もなく、すんなりと見ることが出来た。以下、感想。ネタバレあります。 あらすじはものすごく端的に言うと、雑誌記者である山田孝之が…

ここは退屈迎えに来て

ここは退屈迎えに来て作者: 山内マリコ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2012/08/24メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 100回この商品を含むブログ (67件) を見る特筆すべきはタイトルの秀逸さ。それぞれの物語に共通するテーマを見事に言い当てている。 私…

「風立ちぬ」で庵野秀明の声が表現したもの。

私は宮崎駿作品に詳しくない。「もののけ姫」くらいしか見たことがない。今回の「風立ちぬ」も夫が見に行くというのでじゃあ見てみるかと思って見に行ってみたという感じだ。そんな私がこの映画を見てまず思ったのは「宮崎駿って美しいものがとにかく好きな…

結局何を買ったらいいのだ

夫は7月生まれだ。 私は夫の誕生日を忘れないように、しかも誕生日の前から誕生日のことをしっかり気にかけている出来た妻と思われるために、6月下旬に「誕生日のことを聞く」というアラームをセットしている。 そのアラームに従って、6月某日、プレゼントに…

キス我慢選手権THE MOVIE

テレビ東京の深夜番組「ゴッドタン」の企画から生まれた映画「キス我慢選手権THE MOVIE」。男性芸人が様々な女性からキスを迫られるのをひたすら耐えるというだけの企画だったはずなのだが、劇団ひとりの見事なアドリブ芝居から、なんと全編アドリブの映画ま…

コスモスの影にはいつも誰かが隠れている 藤原新也

コスモスの影にはいつも誰かが隠れている (河出文庫)作者: 藤原新也出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/06/05メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見るフリーペーパーに連載されていたということもあってか、とても読みやすい…

「文体」をさがして

大学の時に論文を書いてて指導教官から「用語の統一が出来ていない」と言われたことがある。同じ意味を表すのに複数の言葉を使っているということだ。Twitterをやっていても、例えば「『夫』と呼ぶか『旦那』と呼ぶか」に始まり「『星野源』と呼ぶか『星野源…