三次元ピクトさんで新しい交通標識を作る

ピクトさん」をご存じだろうか。
標識などに使われている人型のイラストのことだ。
「○○注意」とか「○○禁止」とか様々なメッセージを伝えるのに使われている。

こういうやつ。これは横断歩道。

メッセージの内容上、ピクトさんにはいろんな目に合わされている。ピクトさんを紹介する「日本ピクトさん学会」というサイトもある。
ピクトさんを三次元で作って、今までにない標識を創造してみたい。


ピクトさん作り
ピクトさんというからにはいろんなポーズを取れなければならない。羊毛フェルトでぬいぐるみピクトさんを作ってみることにした。骨組みはアルミワイヤーで作成。一応立たせることも出来るように、足首あたりに釣り用のおもりを巻いたが、足をあまり大きく作るとピクトさんぽくならないので結局立たせるのはなかなか難しい結果となった。

骨組みは一応立ってる。モールでも作って見たが、曲がる力が弱くてうまくポーズを取らせることができなかった。

この骨組みに羊毛フェルトを巻き付け、ニードルで刺して形を作っていく。やはりピクトさんといえばとりあえず白と黒だろうと、白3体、黒2体を作った。白を3体作ったのには理由があるのだが、それは後で説明する。

黒の方が小さいのは意図したことではなく、単に同じものを作る腕がないからです。
本体も腰を曲げたり反り返らせたりしてバランスを取ると一応は立つが、ポーズを取って立つのは難しい。結局寝かせて撮ったので特に問題はなかったが。

・背景作り

本体が出来たら、次は背景である。
交通標識のサイトから、良さそうなのを選ぶ。
参考にしたのはこちら
交通標識には何種類か合って、

規制標識
規制標識は、車両又は歩行者に対して、交通の禁止・制限・指定を行うための標識。


自転車通行止め

指定方向外通行禁止

歩行者専用

「通行止め」等の赤いやつははピクトさんが青くなきゃいけないので無理だけど「○○専用」はよさそうだ。
青の丸い背景を使うことにした。

警戒標識
警戒標識は、道路上および沿道に存在する運転上の危険または注意すべき状態を予告し、必要な減速や注意深い運転を促す標識。


落石注意

動物が飛び出すおそれあり 鹿(しか)
「○○注意」というのも面白そうだ。黄色の四角い背景を採用。

指示標識
指示標識は、特定の交通方法を禁止し、特定の方法に従って通行するよう指定する標識。


横断歩道
「横断歩道」のマークは汎用性はないがいかにも標識っぽくてかっこいいのでこれを採用。

真ん中のマークを消して、画用紙にプリントアウト。

計3つの背景を用意してみた。


・いよいよ標識を作ってみる

準備は整った。いよいよ標識作りである。
まずやってみたかったのは

「orz専用道路」。この通りでなら好きなだけ「orz」をしていいのだ。漫画チックに落ち込みたいときにはこの通りを訪れるといいだろう。たぶん仲間もいっぱいである。


「マカンコウサッポウ専用道路」。この通りでなら道路の真ん中でマカンコウサッポウをやったって、怒られたりバカッター扱いされることもない。記念撮影ポイントとして有名になりそうである。


オクラホマミキサー横断歩道」
多感な思春期に「好きな異性と手がつなげる!」とワクワクドキドキした、あのオクラホマミキサー。これで道路を横断しなければならないのだ。
恋人同士にはキャッキャウフフのたまらなく楽しい横断歩道になるだろう。恋人のいない人にはつらい横断歩道になるかもしれないが、
「渡りたいので、よろしければ僕と…」
「あら、私なんかでよかったら…」
「懐かしいですね、オクラホマミキサー
「何だか中学生の頃を思い出すわ」
「どうですか良かったからこのあと思い出話でも」
「あらやだ私なんかでよかったら」
などという出会いがあるかもしれない。オクラホマミキサーには人を思春期の男女に戻す力があるのだ(たぶん)。恐るべしオクラホマミキサー


「レビュー(宝塚の)注意」
いつレビューが飛び出してくるかわからないから注意しないといけませんよ、という標識である。マイムマイムである可能性もある。いずれにせよ大人数で出てくるから気をつけないと大事故である。油断は禁物である。


ちなみにいろいろやってみて、黒のピクトさんは体と重なった腕の位置とか、人と人との境界線が写真に写らずシルエット的になってしまうのと、背景が黄色ということもあり黒い影が輪郭と混ざってしまうのであまりうまく3次元ならではの標識が作れないことがわかってきた。白と比べると細かいポーズが作れない。

「orz」も影のせいかあんまりうまく撮れなかった。

背中と背中を合わせてやる組み体操なのだが、ちょっとよくわからない。

これならおわかりいただけるだろうか。柔軟体操注意。そっと避けて通る。



白のピクトさんの方が扱いやすい。
こんなことも簡単にできる。

「プロポーズ横断歩道」

男「ねえ、こっちの道行こうよ」
女「えっ?でもその道は…(もしかして…)」
男「よし、ここ渡ろう!…僕と結婚してください!」
女「!!!!…はい…」

待っている車からもヒューヒューと冷やかしの声が聞こえてきそうである。この横断歩道を横切ると暖かな気持ちになるので是非車での通勤路に組み込みたい。ただし結果が「ごめんなさい!」だった日には一日中なんともいえない気持ちで過ごさなければならないかもしれない。



・しかし、いちばんやりたかったのはこれである。

白を3体作ったのには理由があると前に述べた。その理由をこれから書いていきたい。3人ならではの標識をつくりたかったのだ。
だが、それには少々下準備が必要だ。


毛糸を巻いて真ん中を縛り、毛糸をほぐして細くする。
そう、髪の毛だ。


こちらは別の髪型。両面テープで接着したが、ちょっとおかっぱっぽく広がりすぎているので、頭の側面にも両面テープを貼って髪の毛をおちつかせる。

こんな感じでどうかな。


こちらは頭に両面テープを貼り、黒の毛糸を隙間なく並べて貼り付けていく。
後ろは見えないから適当だ。最後におでこの毛を切りそろえてオールバック感を出す。


次は小物だ。サングラスをサインペンで書いて切り抜く。丸メガネも切り抜いた。

最後に持つものを切り抜いて作る。画力がないのでこれが結構難しかった。

で、できたのはもちろん…




THE ALFEE専用道路!
作って見てクオリティの低さに泣きたくなったが(とくに桜井さんはひどい。全然オールバック感出てない)何かと問われたら「アルフィーだよね?」と皆が答えるには違いないだろう。長髪もじゃもじゃのかつらをかぶせて変な形の紙を持たせただけの高見沢さんだけ妙に高見沢感が出ている気がするのは気のせいだろうか。

THE ALFEE専用道路。横断歩道でアルバムのジャケットを撮影したビートルズもびっくりである。何しろ通っていいのはTHE ALFEEだけという標識が出ているのだ。必ず通るのがTHE ALFEEとなるとファンの出待ち(入り待ち?)スポットになることうけ合いだが、規制を緩和してコスプレの一般人もOKということにすると結構楽しいことになりそうである。「当方坂崎、求む高見沢と桜井!」とかいうカードを持った人が通りの入り口に立ったりするかもしれない。「アルフィー通り」とか呼ばれたりして。有志がBGMを流したりしそうだ。



どうでもいいけどPCで「じあるふぃー」って打ったら「THE ALFEE」って変換されることを今回知った。今試したらどうやら「あるふぃー」でも「THE ALFEE」と出るようだ。

THE ALFEEってなんて読みにしたらいいかな」
「じあるふぃーじゃない」
「でも、ただアルフィーって呼ぶ人もいるから、あるふぃーも入れておいた方がよくない?」
「そうなるとTHE ALFEEじゃなくてALFEEって変換した方が正確じゃない?」
「いやいやTHE ALFEEからTHEははずせないでしょ!THE ALFEETHE ALFEE!」

などという会話がどこかで交わされたのかもしれない。だってやっぱりTHE ALFEETHE ALFEEですよね。

・最後に
これ、結構前からやってみたいと思ってた試みなんだけど、やってみたらなかなか楽しかった。女子とか子どもとかも作ったら世界がもっと広がりそうである。
皆さんも三次元ピクトさんを作ってみてはいかがでしょうか。