シンパシー

トイレの手を洗うところについている、手を乾かす装置がある。

温風の出る勢いに結構個体差があって、水を吹き飛ばす勢いのものから、手を温める程度でちっとも乾かないものまで様々だ。

あの勢いは、装置の見た目では判断できない。小さくていかにもパワーがなさそうなものからかなりの温風が出てきたり、大きくてごついものからちょろちょろとしか温風がでなかったりする。

手をかざしてみて初めてわかる装置の威力。「やるなあ」と感心したり「見かけ倒しかよ!」と突っ込んでみたり。特に見かけ倒しの装置はいつも人をがっかりさせているんだろうなあと思うと妙にシンパシーを感じて愛しく思ってしまう。私はだいぶ弱っているのかもしれない。