「モテキ」を見てサブカルについて考えた。

モテキ DVD豪華版(2枚組)

モテキ DVD豪華版(2枚組)

サブカル好きになりたいという願望がある。
映画「モテキ」のDVD特典映像で、劇中に出てくる小道具の紹介をしていた。「モテキ」の中にはTシャツやLPなど沢山のサブカルアイテムが登場する。私がわかって好きだという自覚があるのは、その中の1割に満たない。
世の中の真のサブカル好きはあの映画やドラマを見て劇中歌も全部わかって、細部にちりばめられたこだわりにも気がつき「おお、そう来たか、さすが大根さん」と思うのだろうか。私は吉田豪さんのロフトプラスワンでのトークショーなんていう場面は「大好きな、サブカルの王道」なので、心置きなくサブカル好きを気取って「おお、そうきたか」と喜ぶことが出来るけど、女王蜂のライブシーンは「聞いたけど好きになれなかったサブカルの王道」なので素直に喜ぶことが出来ない。そもそも吉田豪さんや女王蜂がサブカルの王道なのかも怪しい。
豪さんのポッド 吉田豪のサブカル交遊録

豪さんのポッド 吉田豪のサブカル交遊録

そうやって、好きなものがサブカルに属しているという情報を得ると喜んでサブカル好きを気取るのだが、どうも中途半端である。私の耳はどうしようもなくミーハーで、音楽に関してはサブカルは無理だと思う。一番好きなのはミスチルとかレミオロメンで、「これ聞いたら通っぽくてかっこいいだろうな」という理由からキセルとか神聖かまってちゃんなんかも聞いてみたけど、どうも好きになれなかった。
マンガも大して読まないし、吉田豪さんがインタビューする相手も半分以上は知らない。プロレスにも興味がない。
お笑いなら音楽よりはサブカルに近づけるかもしれないが、お笑いはどのラインがサブカルに属するのかよくわからない。私のサブカルの基準はクイックジャパンだが、クイックジャパンはメジャーだと鳥居みゆきさんが前に言っていた。確かにお笑いで特集されるのはオードリーとか劇団ひとりとか、まずまずメジャーシーンで活躍する人たちばかりだ。私の大好きなキングオブコメディはサブカルに属するのだろうか。
クイック・ジャパン99

クイック・ジャパン99

文学はどうだろう。サブカル文学というジャンルは世の中に存在するような気もするが、何がそれに当たるのか私にはやっぱりよくわからない。ヴィレッジヴァンガードに売られている本はサブカル本と考えて差し支えないのだろうか。疑問はつきない。
そもそもサブカル好きに漂うオタクっぽさが私には全体に足りないように思う。かといって今更そういう性質を変えることも出来ないような気がする。私はこれからも「サブカル好きに憧れる中途半端なサブカル好き」の道を行くのだろう。せいぜいクイックジャパンでも読んで勉強することにしようか。
クイック・ジャパン100

クイック・ジャパン100