タイフーンキャットに躾けられる日々。

子猫のコバケンは暑さにも負けず毎日部屋中を台風のように走り回っている。
ヲザワはテーブルの上に置いてあるティッシュの箱にあごを預けてくつろぐのが好きなのだけど、そのヲザワめがけてコバケンが飛んでいくから、テーブルの上はリングと化し、置いてあるものはことごとく下に蹴り落とされる。
ある時、テーブルに置いてあった紙の束の上にコバケンがダイブし、そのまま紙ごと滑ってテーブルから落っこちていったのには笑ってしまったけど、せっかくの大きなテーブルの上にはティッシュ以外のものが置けない。
走り回った後は大量の毛が舞い散る。無視できないほどの量の毛が部屋中を舞うので、やむを得ず掃除機をかける。
食事の済んだ皿を流しに放置すると必ずコバケンがなめに行くし、生ゴミの袋は破られるし、包丁だってしまっておかないとくわえて持ち出そうとするから、台所は洗い物やゴミをためずに余計なものも置かなくなった。
コバケンが来てからわが家には台風が吹き荒れているが、部屋は確実に片づいている。タイフーンキャットに躾けられるのも悪くないのかもしれない。