「スゴい会議」に加藤浩次の底力を見た

年末に放送された「スゴい会議」。
プロインタビュアーの吉田豪さんと、ジャーナリストの上杉隆さんの名前につられて見たのだが、予想を遥かに上回る「スゴい」番組だった。

何がスゴいって司会の加藤浩次さんだ。
様々な専門分野から集まったゲストがそれぞれの持ちネタを披露し、皆で自由に討論する。ゲストを入れ替えて議題は三つ。
ホリエモンとか、TENGAの社長とか私でも知っているわりとメジャーな人から、きのこ専門誌の副編集長というニッチな人まで、吉田さん、上杉さん以外にもそれぞれの道を極めている振り切れた人ばかり。
そんな人たちを御しきった加藤さんの手腕は本当に見事だった。
相手の言葉をさりげなく補ってまとめ、次の人に話を回すそつのない進行はそれだけでも充分司会としての役割を果たしているのだが、エロネタに暴走気味に持論を展開して笑いをとったかと思えば、ずれたことを言い出す相手には冷静にツッコミを入れ、ぶっ飛んだキャラの持ち主からは名フレーズを引き出すべくアグレッシブに質問を投げかけていく。どんな人を相手にしても、話が一番面白くなるポイントをはずさない。
朝の「スッキリ!」の加藤さんと、深夜ラジオの加藤さんの、見事な融合を見た気がした。

加藤さんが話をまとめたり言い換えたりするのがうまいので、隣にいた南キャン山ちゃんの出番が少なかったのがちょっと残念だけど、山ちゃんの魅力は言語遊戯王でしっかり堪能できたからいいかー。バカリズムさんがきのこの本の人のことを素直におもしろがっている感じなのも見ていて楽しかった。

三つの議題それぞれで番組が作れてしまうような濃いテーマと、それらを束ねた緩急自在の司会芸。一本の番組にするのは惜しいくらいのボリュームでした。ここからいろんな番組に派生していってくれないかなと思う。